消費税10%へのUPの対策

消費税10%への引き上げでマンション購入はどうなる?
2017年4月から消費税が10%に引き上げられる予定です。契約から入居までの期間が長い新築マンションの場合は、早めの対応が必要になります。

○住宅の建物価格には消費税がかかる
消費税は今のところ、2017年4月1日から10%に引き上げられる予定になっています。住宅価格のうち土地代には消費税がかかりませんが、新築など課税事業者が売主の場合の建物価格には課税されます。
例えば税抜価格が4000万円の新築マンションで土地代が2000万円、建物価格2000万円とした場合、税率8%の場合の消費税は160万円なので、税込価格は4160万円です。これが税率10%になると消費税が200万円になり、税込価格が4200万円にアップすることになります。

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○今年9月までの契約なら消費税は8%のまま
消費税は原則として物品の引き渡し時点で課税されます。しかし新築マンションの場合は契約から引き渡し(入居)まで1年以上かかるケースがあり、入居が2017年4月以降の物件もすでに多く分譲されています。でも、ご安心を。住宅の場合、今のうちに契約しておけば、入居が2017年4月以降でも消費税が8%のままという経過措置が受けられるのです。
この経過措置は、消費税引き上げの半年前の2016年9月30日までに契約すれば適用されます。本来は注文住宅など工事請負契約を対象とした措置ですが、分譲マンションの売買契約でも、内装や仕様などがオーダーできる契約であれば対象になります。
未完成マンションの場合は間取りや建具の仕様などが選べるケースが多いので、そうした物件なら経過措置が適用されます。ただし工事が進んでいてオーダーができない場合には、経過措置の対象外となることもあるので、消費税が何%になるのか事前に確認しておきましょう。

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○親から援助を受ける場合の非課税枠も引き上げ
消費税が引き上げられると税込価格がアップするので、新築マンションを買う場合の負担が増えることになります。住宅購入時に年収に応じて現金がもらえる「すまい給付金」の最高額が、税率アップにともなって30万円から50万円に引き上げられますが、増税による負担増をカバーできるケースは多くはないでしょう。
ただし、親などから住宅資金の援助を受けられるケースは例外です。現状では親からの援助が700万円(一般住宅の場合)まで贈与税がかからない非課税枠がありますが、2016年10月以降の契約で消費税が10%になる場合は非課税枠が2500万円(同)にアップするのです。700万円を大きく超える額の援助を受ける予定の人は、経過措置が終わってから契約したほうがトクできるかもしれません。

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消費税が8%のうちに買うには、今年の9月30日までに契約するのが確実です。マンション探しを始めるなら早めが得策。