在京キー局の平均視聴率の推移

2011年度以外は、ずっと下がり続けています。プライムタイムでは2005年度に平均12.2%でしたが2016年度は9.3%と3ポイント下がり、下落率はマイナス24.2%、つまり11年間で4分の1下がってしまいました。

視聴率が下がり始めた当初は、一時的な現象でいずれ下げ止まるだろうなどと希望的な意見が大半でしたが、毎年毎年、数字は下がる一方です。それどころかこの

3年間は、下げ方の勢いが増えているくらいで、下げ止まる様子は見えません。

 

全体的に右肩下がりになっています。3年連続で視聴率3冠王となった日本テレビでさえ視聴率を上げているのではなく、下げていないだけです。テレビ朝日は12年度に1位になりましたが、その後は4年連続で下落しています。TBSは2005年度から4年間、大きく下げた後は下げ止まっています。

そして11年間を通じて大きく視聴率を下げたのがフジテレビです。2005年度にはダントツ1位14.3%だったのが昨年度は8.0%、下落率はマイナス44.1%と、なんと半分近くまで下がってしまいました。特に先にも述べたように、2011年度の地デジ化の際に新聞のテレビ欄でフジテレビは一番右端になってしまいましたが、その後の1年間で1.6ポイントと激しく下落しています。これだけがフジテレビ不振の原因ではないでしょうが、チャンネルの変更のダメージはかなり大きかったのではないでしょうか。しかしその後もフジテレビの視聴率の下落はとどまる様子が見えず、深刻な事態が続いています。16年度はフジテレビのひとつ上位のTBSの差は1.8ポイント、ひとつ下位のテレビ東京の差は1.5ポイントでした。このままいけば数年後には、フジテレビはテレビ東京にも抜かれ民放最下位になるかもしれません。

なんとなく、広告の仕事に携わっている人にとっては、恐ろしいデータですな。メディアのトップのテレビでもこんなに落ちているのでは・・・。

 

あやぶろ編集長、氏家夏彦氏(元TBS関連会社社長)のブログ2017年10月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はあやぶろをご覧ください。